失業保険コラムColumn
2026.09.16
退職と休職どちらを選ぶべき?制度の違いから整理する判断材料
「このまま辞めるべきか、いったん休職すべきか、決めきれない…」体調や職場の状況に悩みながら、どちらを選ぶかで迷っている方は少なくありません。選ぶ道によって、使える制度や生活の支え方が変わることがあります。
押さえておきたいのは、休職中の支えになる傷病手当金は「働けない状態」が前提、退職後の失業保険は「働ける状態で求職活動ができること」が前提という点です。二つの制度は前提が逆向きのため、今の状況によって選びやすい道が変わります。
この記事では、退職と休職のどちらかを決める前に整理しておきたい判断材料を、制度の違い・お金・職場との関係・確認の順番に分けて解説します。体調そのものの判断は主治医に委ねたうえで、材料集めの参考にしてください。
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目次
結論:「今働ける状態か」と「戻る場所を残したいか」で整理を
退職と休職のどちらが正解かは、人によって異なります。ひとつの目安になるのは、今の自分が働ける状態に近いのか、しばらく働けない状態なのかという点で、これは使える制度の前提に直結します。ただし、体調そのものの判断は自分で決めつけず、主治医に委ねてください。そのうえで、職場に戻る選択肢を残したいか、収入の空白をどう埋めるかを並べて比べると、迷いが整理しやすくなります。
📌 確認したいポイント
休職と退職では使える制度の前提が逆になる
休職を選んだ場合、収入の支えとして考えられるのは健康保険の傷病手当金です。病気やけがで仕事に就けない状態であることが前提で、会社に在籍したまま受け取る仕組みです。
一方、退職後に考える失業保険(基本手当)は雇用保険の制度で、「働ける状態で求職活動ができること」が前提になります。今の状態がどちらの前提に近いかが、選び方の手がかりになります。二つを並べると、次のような違いがあります。
📊 休職と退職の主な違い
| 項目 | 休職を選ぶ場合 | 退職を選ぶ場合 |
|---|---|---|
| 収入の柱になる制度 | 健康保険の傷病手当金 | 雇用保険の失業保険(基本手当) |
| 期間の目安 | 就業規則の休職期間と支給期間による | 退職理由や加入期間などで変わる |
| 社会保険料の扱い | 在籍中のため支払いが続くことが多い | 国民健康保険などへの切り替えを検討 |
| 元の職場に戻れるか | 復職の道が残る | 戻る前提ではない |
| 手続きの窓口 | 勤務先・加入先の健康保険 | ハローワーク |
※勤務先の制度や加入状況、個人の事情により異なります。あくまで目安です。
お金の面で確認しておきたいこと
迷ったときに気になりやすいのが当面の生活費です。休職なら傷病手当金、退職なら失業保険が支えの候補になりますが、どちらが手元に多く残るかは給与額や加入期間、退職理由などによって変わります。傷病手当金と失業保険で結局どちらが手元に多く残るのかを比べたい場合は、失業保険と傷病手当金はどっちが得?受給条件と金額の違いを解説を参考にしてください。
📌 決める前に見ておきたいお金の項目
⚠️ 注意:当面働けない状態のまま退職すると、失業保険をすぐには受け取れないことがあります。「辞めればすぐ失業保険で生活できる」と考える前に、前提となる条件を確かめておきましょう。
退職後に失業保険の対象になるかは、雇用保険の加入期間や退職理由などで判断されます。決める前に、受給対象かどうかと金額の目安を把握しておくのがおすすめです。
職場との関係から考える選び方
制度やお金だけでなく、今の職場とどう関わりたいかも大切な判断材料です。考え方は、休職を選ぶ場合と退職を選ぶ場合で分かれます。
休職を選ぶ場合に確認したいこと
休職は在籍したまま休む選択なので、復職の道を残せる点が特徴です。ただし、休職制度の有無や期間、復職の条件は勤務先の就業規則によって大きく異なります。日数や上限は自己判断せず、就業規則や人事担当者に確認してください。
⚠️ 重要:就業規則によっては、休職期間が満了しても復職できない場合に退職扱いとなることがあります。期間満了後の扱いも事前に確かめておくと安心です。
退職を選ぶ場合に確認したいこと
職場環境そのものが負担になっている場合、離れることで区切りをつけやすくなることもあります。一方、辞めた後に同じ職場へ戻るのは難しいため、次の生活設計が欠かせません。退職を選ぶと決めた場合に、辞める前に確認しておきたいことはうつ症状での退職|失業保険を辞める前に確認するポイントで整理しています。
決める前に進めておきたい確認の順番
退職か休職かをすぐに決められなくても、確認を順番に進めることで判断材料はそろっていきます。焦って結論を出す前に、次の流れで整理してみてください。
📋 判断材料をそろえる4ステップ
主治医に相談する:働ける状態かどうかは自分で判断せず、医師の意見を聞きます。
就業規則を確認する:休職制度の有無や期間、給与や社会保険料の扱いを調べます。
使える制度を把握する:傷病手当金や、退職後の失業保険の対象になりそうかを、受け取れる金額の目安とあわせて確かめます。
生活費と照らし合わせる:収入が減る期間をどう乗り切るか、家族とも共有しながら書き出します。
一つずつ確認していくと、「休職して復職を目指す」「区切りをつけて次へ進む」のどちらが自分に合うか、見えてくることがあります。この順番はあくまで一例なので、確認しやすいところから始めても問題ありません。結論はご自身のペースで出して大丈夫です。
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よくある質問
Q. 休職中に失業保険を受け取ることはできますか?
A. 失業保険は、退職後に働ける状態で求職活動ができる方を対象とする制度です。在籍したまま休職している間は、原則として対象にならないと考えられます。休職中の収入の支えとしては、健康保険の傷病手当金が候補になります。
Q. 休職してから退職するという選び方もできますか?
A. 休職を経て退職を選ぶ方もいます。その場合、休職中の扱いや退職のタイミングによって、使える制度が変わることがあります。就業規則を確認したうえで、勤務先の担当者に流れを聞いておくと安心です。
Q. 休職と退職のどちらが良いか、誰に聞けばいいですか?
A. 体調そのものの判断は主治医に委ねてください。働ける状態かどうかは制度選びにも関わるため、まず医師に相談するのがおすすめです。休職制度については勤務先、失業保険についてはハローワークが確認先になります。
Q. 勤務先に休職制度がない場合はどうなりますか?
A. 休職制度の有無や内容は会社ごとに異なります。制度がない場合でも、有給休暇や欠勤の扱いなど別の方法が取れることがあるため、就業規則や人事担当者に確認してみてください。
まとめ:退職vs休職で押さえるべき3つのポイント
制度の前提が逆:休職中の傷病手当金は「働けない状態」、退職後の失業保険は「働ける状態で求職活動ができること」が前提です。
職場との関係で考える:復職の道を残したいかを考え、休職制度の内容は就業規則で確認しましょう。
体調の判断は医師に:働ける状態かどうかは自分で決めず、まず主治医に相談してください。
体調そのものの判断は主治医に委ね、制度やお金の材料をそろえてから決めるのがおすすめです。
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この記事の監修Carrer Beauty 編集チーム
失業保険・退職給付・公的制度をテーマにした解説コンテンツを制作。FP有資格者のチェックを受けながら、実際の手続き現場で使われている資料や公的サイトを参照し、読者が「自分で手続きできる」レベルまで落とし込むことを目指しています。