失業保険コラムColumn

退職前にやることチェックリスト|“失業保険の準備”で損しない(条件次第で総額300万円級も)

退職準備は「失業保険(基本手当)」の設計から始めると、金銭面の不安が一気に減ります。受給の可否や概算が分かれば、退職日や有休消化、離職票の段取りまで逆算できます。実は、賃金水準・年齢区分・所定給付日数によっては総額が300万円級に達するケースも(※条件による)。まずは本記事のチェックリストで、損をしない退職準備を整えましょう。

1. 最初にやること:受給の可否と“ざっくり総額”を把握

  • 自分は受給対象か?…就職の意思・能力があり、求職活動を行うことが前提。加入期間などの基本要件は 失業保険の基本で確認。
  • いくらもらえそう?…基礎は基本手当日額×所定給付日数。目安は いくらもらえる?で概算→ 受給条件ガイドで要件チェック。
  • 支給が始まるタイミング…手続き→待期7日→(自己都合は給付制限)→初回認定後に入金が一般的。日付の流れは 支給開始のタイムラインへ。

この3点セット(可否・概算・開始時期)が分かると、退職日や有休消化を「生活資金の谷」を作らないように組めます。

2. 退職日の決め方:逆算スケジュールで“資金の谷”を避ける

  • 自己都合か、雇止め/会社都合かで開始時期・所定給付日数が変わる。雇止めの実務は こちら
  • 初回入金までの目安(数週間〜)を踏まえて、家計のキャッシュフローを調整。
  • 有休消化と引継ぎは、離職票到着や手続き日程に影響しないよう前広に段取り。

3. 離職票の段取り:書きぶり次第で取り扱いが変わる

  • 退職前に確認…発行担当・発送予定・問い合わせ窓口。
  • 到着後に確認…離職理由・日付・氏名。ズレを感じたら、 伝え方ガイドへ。
  • 届かない/遅い…対処は こちら

雇止め(契約満了)の場合、記載の仕方で取り扱いが変わることがあります。迷えば早めに相談を。

4. 有休・引継ぎ・在宅作業:揉めない/遅れないためのコツ

  • 有休…残日数と消化方法を早期に交渉。業務都合とのバランスを。
  • 引継ぎ…テンプレを用意し、最終日に確認サインで終了を明確化。
  • 在宅・単発作業は申告…作業日があれば原則申告(不正受給回避)。具体は 副業・在宅・単発と、 バイトの基本へ。

5. 退職後の公的手続き:最短ルートをメモ

  • 健康保険…任意継続 or 国保へ。保険料の概算を比べて有利な方を選択。
  • 年金…第2号→第1号へ切替。免除申請の検討も。
  • …住民税は前職天引き or 普通徴収へ切替。退職月の所得税は源泉で調整。

このパートは続編の「健康保険・年金・税の切替(最短ルート)」で詳述予定。まずは抜け漏れ防止のメモとして。

6. “総受給額が大きくなる”代表パターン(例)

  • 賃金水準が高い×被保険者期間が長い:日額と所定給付日数が積み上がりやすい。
  • 雇止め/会社都合:自己都合に比べ、開始が早く、所定給付日数も厚くなりやすい。
  • 年齢区分が上がる:所定給付日数の枠が広がることがある。

ご自身のケースでどの程度になりそうかは 金額の決まり方で当てはめ、 支給開始のタイムラインと合わせて退職日を逆算するのがコツです。

7. よくある“取りこぼし”と回避策

  • 離職票の記載を見ずに進めてしまう…扱いが自己都合寄りになる可能性。迷えば窓口で相談。
  • 活動実績の作り忘れ…認定ごとに2〜3件が目安。例は こちら
  • 短時間の在宅・単発を未申告…後から発覚すると不正受給の恐れ。 申告ルールを参照。

8. 直前7日の最終チェック

  • 必要書類…離職票(後日)/本人確認/マイナンバー/通帳。
  • 求職活動の準備…求人サイト登録、講習の予約、応募書類の更新。
  • 口座・固定費…入金時期のズレを想定してキャッシュフローを調整。

9. 迷ったら相談を(退職前から並走)

「自分の条件だとどれくらい?退職日はいつが良い?」などは、 失業保険サポートへ。受給の可否・概算・タイムライン設計から、離職票の確認や活動実績づくりまで、退職前から伴走します。

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この記事の監修Carrer Beauty 編集チーム

失業保険・退職給付・公的制度をテーマにした解説コンテンツを制作。FP有資格者のチェックを受けながら、実際の手続き現場で使われている資料や公的サイトを参照し、読者が「自分で手続きできる」レベルまで落とし込むことを目指しています。

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