失業保険コラムColumn
2025.11.08
失業保険はいつから振り込まれる?待期・給付制限・初回認定日までのタイムライン【ケース別】
「失業保険はいつから振り込まれるの?」という質問はとても多いです。結論として、退職直後にすぐ振り込まれるわけではなく、待期7日(全員)と、自己都合なら給付制限を経て、初回の失業認定を通過してから支払いが始まります。本記事では、自己都合・会社都合・雇止めのケース別タイムラインと、よくある遅延原因、スムーズに進めるためのチェックリストをまとめます。
目次
1. まずは「退職〜受給手続き」:離職票を受け取りハローワークへ
会社から離職票(1・2)を受け取り、住所地のハローワークで求職申込み+受給手続きを行います。離職理由が実態と違うと感じたら、この段階で必ず相談しましょう。制度の基本と受給資格の考え方は 失業保険の基本と 受給条件ガイドも参照してください。
2. 待期7日:全員に発生する最初のステップ
受給手続きの翌日から7日間の待期が始まります。この期間は「働いていないか」を確認する時間で、自己都合・会社都合に関わらず全員に発生します。
3. 自己都合は「給付制限」が加わりやすい
多くの自己都合退職では、待期後に給付制限(目安:2か月前後)が続きます。この期間は失業の状態でも振り込みはありません。会社都合や雇止めでは、原則として給付制限が付かない(または短い)ため、待期後の初回認定で支給が始まるケースが一般的です。違いの全体像は 受給条件ガイドで確認しておきましょう。
4. 初回の失業認定:ここを通過して振り込みへ
原則4週間に1回の失業認定日に来所し、その期間も失業状態(就職の意思と能力があるのに就業していない)だったかを確認します。バイト・在宅・単発収入があれば必ず申告しましょう。申告していれば、その日の分は減額や後ろ倒しで調整されるだけです(無申告は不正受給)。バイトとの両立ルールは バイトと失業保険の基本に詳しくまとめています。
5. ケース別タイムライン(目安)
- 自己都合:受給手続き → 待期7日 → 給付制限2か月前後 → 初回認定 → 入金
- 会社都合:受給手続き → 待期7日 → 初回認定 → 入金(比較的早い)
- 雇止め:契約満了→受給手続き → 待期7日 → 初回認定 → 入金(会社都合に近い運用になることが多い)
初回認定の後、口座入金までの期間は数日〜数週間が一般的です。おおまかな総額感は 金額の決まり方が参考になります。
6. よくある遅延原因と対処
- 離職票が遅い:会社へ催促+ハローワークで相談。手続き自体が遅れるほど入金も遅れる。
- 離職理由の齟齬:最初の窓口で説明・証憑を提示(診断書、配置転換通知、残業記録など)。
- 無申告のバイト:必ず申告。継続的なら働き方の相談もセットで。
- 活動実績不足:求人検索・職業相談・セミナーなどを記録。認定直前に慌てない。
7. 早く進めるためのチェックリスト
- 離職票・マイナンバー・本人確認・写真・通帳(またはキャッシュカード)を事前準備
- 受給手続きはできるだけ早く来所(早いほど初回認定も前倒し)
- 認定までの活動実績を2〜3件は確保(地域の取り扱いに合わせて)
- バイト・副業は日付・時間・金額・仕事内容をメモ
- 「週20時間程度が続く」なら最初に相談(継続意思を明確に) ─ 参考:週20時間・扶養内の注意点
8. 認定日での伝え方(例)
「この4週間では、10/3・10/10・10/17に各4時間のレジ補助をしました。報酬は合計12,000円、来月も週3×4時間の予定です。求人検索は3回、職業相談は1回実施、来週面接予定が1件あります。」──この程度の具体性があるとスムーズです。
9. 参考・関連
この記事の監修Carrer Beauty 編集チーム
失業保険・退職給付・公的制度をテーマにした解説コンテンツを制作。FP有資格者のチェックを受けながら、実際の手続き現場で使われている資料や公的サイトを参照し、読者が「自分で手続きできる」レベルまで落とし込むことを目指しています。