失業保険コラムColumn

シングルマザーでパート掛け持ち後に失業保険を受給したケース

「パートを2つ掛け持ちしていたけれど、こういう働き方でも失業保険はもらえるの?」——ひとり親で家計を支えながら働いてきた方から、こうした声をよくうかがいます。掛け持ちだと勤務先ごとに条件が違い、自分が対象なのか判断しづらいものです。

結論としては、どこか1社で雇用保険に加入し、必要な加入期間を満たしていれば、掛け持ちでも受給できる可能性があります。すべての勤務先で加入している必要はありません。同時に2社以上で働いていても、雇用保険に加入できるのは原則として1社のみという点が理解のカギになります。

この記事では、掛け持ち勤務での雇用保険の扱い、加入していた勤務先が分からないときの確認方法、認定日の申告のしかたまでを、順を追って解説します。

掛け持ちだった方も、受給対象に該当するか確かめられます

勤務先が複数あった場合でも、条件を満たしていれば対象になることがあります。いくらもらえるかLINEで無料診断できます。

結論:掛け持ちでも、1社で雇用保険に入っていれば受給できることがあります

失業保険(雇用保険の基本手当)は、勤務先の数ではなく「雇用保険に加入していたか」で判断されます。週3日と週2日のパートを掛け持ちしていた場合でも、メインの勤務先で加入していれば対象になり得ます。まずはご自身の状況を、次の点から整理してみてください。

📌 確認したいポイント

給与明細に「雇用保険料」の天引きがあった勤務先はどこか
その勤務先で週20時間以上・31日以上の雇用見込みがあったか
退職後に離職票が届いているか、届いていない場合は請求したか
退職前の一定期間に、必要な被保険者期間があるか

掛け持ちでも雇用保険に入れるのは原則1社だけです

複数の勤務先で同時に働いていても、雇用保険に加入するのは原則として1社に限られます。判断のもとになるのは、賃金や労働時間が主となる勤務先です。加入の要件は、その勤務先での1週間の所定労働時間が20時間以上で、かつ31日以上の雇用見込みがあること。この2つを両方満たす勤務先があったかどうかが分岐点になります。

注意したいのは、2社の時間を合計して20時間を超えても、原則としてそれだけでは加入対象にならないという点です。「合わせて週30時間働いていたから大丈夫」と思っていたら、どちらの会社でも加入していなかった、というケースが起こり得ます。ご自身の働き方がどのパターンに近いか、下の表で確かめてみてください。

📊 働き方のパターン別・受給可否の目安

働き方のパターン 雇用保険の加入 受給可否の目安
A社で週25時間+B社で週10時間 A社のみ加入 加入期間を満たせば受給できる可能性
A社・B社とも週15時間ずつ 原則どちらも未加入 受給は難しいことが多い
いずれも週20時間未満 原則未加入 対象外となることが多い

※契約内容・実際の勤務実態・年齢などにより変動します。あくまで目安です。

加入先が分からないときの3つの確認方法

「どちらの会社で入っていたか記憶があいまい」という場合も、手元の書類とハローワークで確かめられます。順に見ていくのが確実です。

書類で確認する

まず給与明細を見返し、控除欄に「雇用保険」の項目があるかを確認します。天引きがあれば、その勤務先で加入していた可能性が高いといえます。あわせて、退職後に届く離職票が手元にあるかも確認してください。

ハローワークで照会する

書類が見当たらないときは、住まいの地域を管轄するハローワークで被保険者記録を照会できます。

📋 確認するときの進め方

1
直近1〜2年分の給与明細を勤務先ごとにそろえ、雇用保険料の天引きを確認する
2
離職票が届いていなければ、退職した勤務先の担当者に電話やメールで発行を依頼する
3
本人確認書類を持参してハローワークの窓口で被保険者記録を照会する

⚠️ 注意:離職票は勤務先から自動で届くとは限りません。届かないまま待つと手続きが遅れることがあるため、退職後しばらくして届かない場合は自分から発行を依頼するのが安心です。

掛け持ちを続けている・辞めた時期がずれる場合

掛け持ちの場合、すべての勤務先を同時に辞めるとは限りません。加入していた勤務先を辞めても、もう一方のパートを続けているときは、働いている状態とみなされて受給の対象にならないことがあります。失業保険は「働く意思と能力があるのに職に就けない状態」に対する給付だからです。

辞めた時期がずれた場合は、それぞれの離職日と、退職前の一定期間に必要な被保険者期間があるかを整理しておきましょう。判断が難しいところなので、勤務先ごとの雇用契約書と給与明細をまとめて持参し、窓口で確認するのが確実です。

📌 事例:週3日+週2日で掛け持ちしていた方のケース

A社は週3日・1日8時間(週24時間)で雇用保険に加入、B社は週2日・1日5時間で未加入
A社の契約が更新されず離職。子育てのため働き方を一度リセットしたいと考えた
B社も退職したうえでA社の離職票を持参し、受給の対象と判断されたという流れ

認定日の申告と、あわせて確認したい支援

受給が始まった後も、掛け持ちならではの注意点があります。少しでも働いた日があれば、勤務先の数にかかわらず、認定日にすべての勤務先の働いた日・時間・受け取った金額をまとめて失業認定申告書に記入します。1社分だけ書いて他を書き忘れる、というミスが起こりやすいところです。

働いた日数や時間によっては、その日の分の支給が翌日以降に繰り越されたり、減額されたりすることがあります。申告したから損をするとは限らないので、正確に書くことを優先してください。

⚠️ 重要:収入や勤務を申告しないと不正受給とみなされ、支給停止や返還を求められることがあります。単発の手伝いや短時間の勤務も申告の対象です。

また、ひとり親の場合は児童扶養手当や自治体のひとり親支援窓口など、失業保険以外に利用できる制度があることもあります。所得の状況で扱いが変わるため、お住まいの市区町村の担当窓口であわせて確認しておくと安心です。

受け取れる金額の目安を、先に知っておきませんか

複数の勤務先で働いていた方でも、加入していた勤務先の状況から目安をつかめます。いくらもらえるかLINEで無料診断できます。

よくある質問

Q. 2社の労働時間を合計すれば週20時間以上になります。加入対象になりますか。

A. 原則として、合計ではなく勤務先ごとの所定労働時間で判断されます。ただし年齢などの条件によって扱いが異なる場合があるため、ハローワークで確認してみてください。

Q. 離職票は掛け持ちしていた全社分が必要ですか。

A. 手続きに使うのは雇用保険に加入していた勤務先の離職票です。他社での勤務状況も申告の対象になるため、雇用契約書や給与明細を一緒に持参すると説明しやすくなります。

Q. 受給中にパートを再開しても大丈夫ですか。

A. 働くこと自体は禁じられていませんが、必ず認定日に申告が必要です。勤務時間や日数によっては支給が繰り越しや減額になることがあります。

Q. どちらの勤務先でも加入していなかった場合はどうなりますか。

A. 失業保険の対象にはなりにくいものの、勤務実態によって判断が変わることもあります。ひとり親向けの支援制度もあわせて窓口で確認しておくとよいでしょう。

まとめ:掛け持ちで押さえるべき3つのポイント

1
加入は原則1社。全社で入っている必要はなく、どこか1社で条件を満たしていれば対象になり得ます。
2
加入先の確認は3ルート。給与明細の天引き、離職票、ハローワークでの被保険者記録の照会で確かめられます。
3
申告はまとめて正確に。働いた日・時間・金額は全勤務先分を認定日に申告し、書き漏らしを防ぎましょう。

ご自身が受給の対象になるか、確かめておきませんか

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この記事の監修Carrer Beauty 編集チーム

失業保険・退職給付・公的制度をテーマにした解説コンテンツを制作。FP有資格者のチェックを受けながら、実際の手続き現場で使われている資料や公的サイトを参照し、読者が「自分で手続きできる」レベルまで落とし込むことを目指しています。

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